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ローコード開発は人材教育に通じる

ローコード開発が注目される背景に、企業によるシステム内製化が進んでいると言うことが挙げられると思います。
ローコード開発には、いくつかの種類がありますが、どのローコード開発に共通することは、システムの専門家でなくても、多少プログラミングのセンスがあれば、短い時間で習得できて、自分たちでシステムが作れるほどの手軽さが受けていると言うことでしょう。

私がやっている「ユニケージ開発」も言うなればローコード開発の一つと言えるでしょう(29年も前からやっているので相当な古株となりますが)。
これは私が勤めていた大手スーパーマーケットダイエーの経営危機をどう乗り越えるか、若い社員が改革プロジェクトの中で編み出したものです。
そのアーキテクチャは、シンプルな構造で、プログラムも覚えやすく、店のラインで働いていたメンバーでさえ習得できました。
それを使って最後には大きな基幹システムの置き換えまで行い、大きなコスト削減までできました。

現在においては、小売業だけでなく様々な業界のシステム内製化に使われています。
弊社のある顧客では隔週で情報システムスタッフと他部署のシステム改善会議が開かれ、緊急度の高い案件は定例会議を待たずに当日中にリリースされることもあるほどです。
ポイント制度の立ち上げなどの新サービスや新規事業の立ち上げも、「このサービスをすぐ開始しよう、システムってすぐできるよね。」という会話がなされているのは衝撃的です。
内製化のメンバーは5名です。
そのうちの3名はITの経験がない、例えばお客様とのコミュニケーションの担当であったり、経理の担当であったりした人がユニケージを覚えて活躍しています。
ユニケージはクローズな技術ではなく、AI や WEB のサービスなどの外部システムともつなげやすいので自分たちでは手に余ることでも、うまく組み合わせて全体としてシステムを完成させることが可能です。
その結果、この会社はこのように自由自在にシステムを扱える会社に成長しました。
その変幻自在な柔軟性とスピードが今の業績を支え、今後の成長を見据えることができる基盤であることは間違いありません。

ローコード開発では教育を重視しており、内製化を志す人たちをサポートするようなプログラムも多く用意されています。
ユニケージにおいては、定期的な概要説明や事例説明、そのあと技術の概要、プログラムのワークショップと無理なく順番に進めることができるような教育プログラムを提供しています。
システム内製化ができるようになると、効果検証のやり方まで見極めた施策も提案できるようにもなります。
システム内製化の効果はコストダウンだけでなく、このような合理的な施策と無駄のない動きをする社内文化の醸成にもつながります。
もちろん在宅勤務などの働き方のバリエーションも増え、社員の生活の品質向上にもつながります。
システムはよくわからない、というのは過去の言葉となりつつあります。

情報技術の進歩により、どんどん日常の生活からビジネスに至るまで、リアルとネットの組み合わせレベルが上がっていく中、やるべきことはシステム内製化の中で人材のレベルアップの会社の活性化であると言い切れると思います。
ローコード開発はこのようにシステム内製化、ひいては人材育成に一役買っているのです。


2022年12月13日 ローコード開発コミュニティ幹事 當仲寛哲(USP研究所)

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